6/27 ゴルナーグラート

朝5時過ぎ、ルンペンおやじから 「ちょっとお茶飲んでかない?」 と声をかけられるが、ボクの悪いところなのだが一度不快な思いをすると話すのがイヤになってしまう。「いえ、急ぐので」 さっさとキャンプ場から消える。登山電車でゴルナーグラート3135mまで行く。冬来た時は誰もおらずパノラマを独り占めしたが今日は日本人の多さに驚いてしまった。売店では日本人のトイレ渋滞が見られた。最初の計画ではツェルマットで4泊するつもりだったが、シャモニーで好天に恵まれたため5泊出来る事になった。ここでは気ままにのんびり過ごしたい為細かい予定は立てていなかった。一旦町まで下りようと思い登山電車に乗る。ところが、展望台に忘れ物をして来たようだったので一つ下のローテンボーデンという駅で降りた。実は勘違いで忘れ物はしていなかった。ゴルナーグラートの喧騒が嘘のような綺麗なところだった。氷河へ下りる道をすこし行ったところでUターンして、リッフェルゼーに行ってみる。絵葉書等でよく見る景色だが実際に来ると信じられないほど美しい景観だった。日本人がいた。「逆さマッターホルンが見れなくて残念ですね・・」 風があり少し雲が流れているが、ボクはむしろこのくらいの方が綺麗だと思った。「ここから歩いて行きなさい・・ マッターホルンから話しかけられたような気がした。こういうのを空耳とか幻聴等と言うのかは分からないが、たしかに女性の声で話しかけられたような気がした。今月の初め丹沢で会った人に、「山で膝を痛めた場合安静にするのは良くないです。一週間位後にもう一度山に登るのがいいです」 と言われた。すぐ鵜呑みに出来なかったがシャモニーで痛めて中1日、とりあえずリッフェルベルクまで下り昼食をとる。ここからどうするか随分迷った。結局歩いて行くことにした。道は登山電車の軌道にほぼ沿って行くので膝にきたらそこで乗ればいい。アルプスのハイキングコースは標識など整備されていて歩きやすい。問題の右膝はシャモニーで鍛えられたのか関節を包む筋肉等が強くなっている感じで、地面からのショックをうまく吸収していく。どんどん下って樹林帯へ入りリッフェルアルプの駅に着いた。ここでまた迷う。意を決してツェルマットまで歩く事にした。シャモニーでは慎重になり過ぎかえって膝に負担をかけたようだったので、ここでは元気な頃のリズムで歩いていく。樹林帯をひたすら下り野っ原を突っ切って谷沿いの車道まで下り、右手下流の方へ歩いて行く。こういう最後のところでキーンと痛み出す事もよくあったが今日は大丈夫だ。町へ入りとうとうツェルマットまで来てしまった。ローテンボーデンから標高差1210m下りたことになる。今日はボクにとって大変収穫の大きな1日となった。もしかしたら日本の3000m峰にも登れるかも知れない。

ツェルマットよりマッターホルン4478m
モンテ・ローザ4634m
リッフェルゼー付近より
ゴルナーグラートより(左)モンテ・ローザ4634m (右)リスカム4527m 手前はゴルナー氷河
右からブライトホルン4165m ポリュックス4091m カスト−ル4226m
リッフェルゼーとマッターホルン4478m
左からマッターホルン4478m ダン・ブランシュ4357m オーバー・ガーベルホルン4063m
ツェルマットの町は相変わらずウンザリするほど日本人が多い。町にいる人の半分は日本人という時もある。団体客が多かった。どうもこの日本人達、アルプスの景観を損ねているように見えてならない。日本人の団体に会う。しばらくするとまた別の団体に会う。これを何度も繰り返す。だんだんボクのココロはすさんだものになっていき、しまいにはレベル7級のいけない考えがよぎる・・ 一瞬でいい。ヒトラーに生き返ってもらいこのウザったい日本人達を面倒見てもらいたい・・ そしてグリンデルワルトの時同様この後不幸な出来事に見舞われる。日本人同士がすれ違う時一瞬お互い目を合わせ、すぐ無視し合って通り過ぎていく。必ずそうなる。教会の前の通りで日本人団体とすれ違った時だ。どんどん距離が接近して目が合う。まさにこのタイミングだった。ボクはつまずいて転んでしまった。日本人ギャラリーがざわめく。 ボクは癪に障りながらサッと立ちあがりズボンをはたいて無視して去っていった。怪我はなかったがそれにしてもジャパニーズツーリスト諸君、どうしてあなた方は私のココロをこう荒んだものにして下さるのでしょうか?
ツェルマット駅 バーンホフ通り

 

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