8/14 御西小屋 〜 切合小屋へ

早朝大日岳を往復。雨とガスで何も見えずカメラは出さなかった。晴れていれば主稜線のパノラマが見事なはずなので残念だったが、飯豊の最高峰に立てて満足だった。対向者で石転び雪渓を下山路にするか迷っている人が2人いたが、僕はやめた方がいいと言った。昨夜の大雨で落石の恐れがあり危険だ。

予報だと10時から晴れなのでゆっくり準備して9時過ぎに御西小屋を出発する。飯豊本山が近くなり残雪の量がさらに増えていった。雨はほぼ上がったがガスが抜けそうもないので本山を通過、切合小屋に向かった。本山小屋で休憩しているとき雲が動き出した。

雲が音を立てるように激しく動き出した。大自然による壮大なドラマが始まろうとしている。急ぎ本山へ向けUターン。切合小屋まで2時間の距離なので急ぐ必要は全くなかった。3時間ほど道草をくい気の済むまで写真を撮りまくった。

切合小屋まで楽勝かと思っていたが甘かった。御秘所の岩場はガスで濡れていて重装備での通過は難儀だった。飯豊の山小屋はほとんど避難小屋で食糧、寝具持参が基本なのだ。小屋に着いたのは18:00頃。今日は3時間半の行程のところを途中Uターン等あって9時間かかった。歩いている時間より止まっている時間の方が長かった。ペース遅延のワースト記録だろう。遅くに来て小屋の中でごそごそやるのはひんしゅくだからツェルトを張った。


8/15 切合小屋 〜 川入

最終日は帰りのバスに遅れるとまずいので一生懸命歩いた。三国小屋で単独行の女性が追い越してきた。月山からスタートして朝日連峰を駆け抜け、えぶり差岳から飯豊全山を縦走してきたという。こりゃ山ガールってゆー範疇じゃない。いや、ぶっちゃけ、人間じゃねー。三国小屋のおじさんに冬はどれくらい積もるんですかと聞いたら吹き溜まりで40mにもなると言う。ここは剱、立山と並び世界一雪の積もるところなのかも知れない。七森、剣ヶ峰の岩場も思いのほか険しかった。写真を撮りたいのをガマンしてとにかく一生懸命歩いた。12:00頃川入到着。

バスの乗り場が分からず販売機に缶ジュースを補充しているお兄ちゃんに聞いたが分からないという。「良かったら乗ってって下さい、下のバス停まで送ります」 と言ってくれたが、コーラの4tトラックに乗せてもらったことは無いし悪いからいいですと言ったら、「どうせそっち行きますから」 とのことなので乗せてもらうことにした。ジュースを1本御馳走してもらった。会津若松に住んでいるという。車窓の田園風景が大変きれいだった。神奈川、埼玉あたりの田園風景とはだいぶ違って見えた。コーラのお兄ちゃんは言う。「冬は大変なんですよ、販売機が雪で埋まるんでまず雪かきしなきゃだめなんです」 そりゃえらいこっちゃ。郵便局の前まで来て 「あれ?ここにバス停あったと思ったんだけどなぁ・・ 仕方ない、山都まで送ります」 と言ってくれた。しかし配達ルート外れるしこちらは遊び、あちらは仕事なのでここで降ろしてもらうことにした。山都まで徒歩約1時間。山ヤにとって何てことない距離だが重荷を背負って炎天下のアスファルトを歩くのだから辛い。が、文句は言うまい。とぼとぼ歩いていると後ろからワンボックスが来て僕の前で止まった。仕出し弁当の車だ。70位の男性 「どこまで行く? 乗ってきなよ」 「申し訳ないですから・・」 等と言いながらもご好意に甘えることにした。助かった。この会津人気質、いいなぁ・・ 僕は正直、スーパーで売っている福島県産の野菜とかはビビッて手を出さないでいた。勿論悪いなぁとは思っていたがやはりこわいもんはこわかった。しかし今回はホントに考えさせられる事が多かった。

山都の駅で列車待ちしているとタクシーの運転手とかが話しかけてきた。「どこ登ってきた?」 僕は素直に言った。「飯豊に行ってきました。前から来たいと思ってたけど本当に良かった」 そう言うとみな嬉しそうだった。山都から会津若松の車窓も素晴らしかったが残念ながら写真は撮れなかった。若松から会津鉄道、東武線を乗り継ぎ帰っていった。

 

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