H19年夏  北アルプス 穂高岳


8/11 上高地 〜 涸沢

絵葉書等でおなじみの景色だが、昨年ヨーロッパ・アルプスから帰ったあとは山がすこし小さく感じられた。しかし人間の感覚はいい加減なもので1年後に見ると遥か高く聳えているように見える。
上高地は癒しの森がとてもいい。これから向かう岩と雪の殿堂という相反するものへの期待感も加わり何とも言えないいい気分になってくる。森の中に小川がちょろちょろ流れている。

 

野生のサルがいた。他にもいろんな生き物がいそう。

明神二ノ池。日本庭園のよう。水が澄んでいて岩魚が悠々泳いでいる。
明神岳と前穂高岳
横尾より前穂高岳。涸沢へ向かう。
屏風岩
昨年は4月に高尾山、6月丹沢、ヨーロッパ・アルプス、8月南アルプスと随分登ったので万全の体調で大キレットを目指した。今年は高尾山に登った以外、生田、読売ランド、百合ヶ丘の丘をトレーニングがてら歩いたのみ。今回の山行も一週間前に決めた。去年より体が重く膝や肩、腰に違和感がある。


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来たぁ〜。やっぱしここはいいなぁー。最高! しかし疲れた〜。もう歩けないよ。
昨年ヨーロッパ・アルプスを見た後でもこの景色は全く遜色なかった。というか向うには向うの良さがあるがこっちにはこっちの良さがある。今年は暖冬だったが5月〜7月頃気温が低かったので残雪が多いのだろう。涸沢ヒュッテのテラスで同部屋の人とビールとおでんで乾杯だ。

8/12 涸沢 〜 北穂高岳 〜 穂高岳山荘

涸沢のモルゲンロートを見るのは初めてだ。
奥穂高岳3190m。富士山、北岳に次いで3番目の高さ。
涸沢岳3103m
時間の経過とともにどんどん色が変化していく。
日本の山でこんなに晴れたのは1989年の白峰三山以来。

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北穂高岳南稜に取り付く。


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南稜から前穂高岳3090m。この写真はいいと思う。去年より雪渓の形がいい。
(左)奥穂高岳 (右)涸沢岳

また去年と同じような写真だが雪渓の形、光線、空の色等微妙に違う。

トップライトでの槍ヶ岳。新鮮に映る。
おーっ! 南アルプス! この北アルプスと南アルプスの対照的な山容、素晴らしい。左から雲のかかっている甲斐駒ヶ岳、少し離れて国内標高2位の北岳3193m、間ノ岳、濃鳥岳。手前に仙丈ヶ岳が重なっている。真ん中やや右から塩見岳、悪沢岳、荒川岳、赤石岳、聖岳。甲斐駒ヶ岳2967m以外は全て3000mを越えている。
北アルプス北部、後立山連峰。左寄りの尖ったピークは針ノ木岳。右に蓮華岳、鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳。鹿島槍ヶ岳から北に五竜岳、唐松岳、白馬三山という順番だが雲で特定困難。標高2800〜2900m強。残雪豊富で明るい雰囲気。以前は北岳周辺と後立山連峰にハマッていたがながらくご無沙汰している。
北ア中部。一度は訪ねてみたい憧れの地はヒマラヤ、チベット、パミール、チロル、東北、黒部川源流等々。この地域は行ったことないので間違ってるかも知れないが右から水晶岳、鷲羽岳、祖父岳、奥の高い山は薬師岳、左手前の残雪多い小ピークは三俣蓮華岳、丸山、双六岳、双六南峰、黒部五郎岳という順番。標高2800m〜3000m弱。
これから穂高岳山荘へ向かう。北穂高岳〜涸沢岳間の難所を通過しなければいけない。ここは高校生のとき歩いたがスリリングでちょっと手応えあるという印象。しかし昨年槍の穂先で思い知ったが過去の記憶ほどあてにならないデータはない。明日もし行けたらジャンダルム〜西穂高岳に挑戦したい。
滝谷。「鳥がとまるところさえ、ねーずら」 と言ったのはウォルター・ウェストンをガイドした上条嘉門次。
どひゃーっ!この怖さ大キレットと全然変わんないじゃん!

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キャッ! この切れ落ち方半端じゃない。信州側にも超怖い箇所あり。マジ、鳥さえとまらねーずら。
涸沢槍への登り。これがまたとんでもなくいやらしい。ちょっと気抜いたらThe end だ。しかし去年よりは精神的に余裕あるか?大キレットでは写真など撮れなかった。
涸沢岳山頂に飛び出す。危険地帯終了! 疲れた〜。写真はジャンダルム。やっぱあそこは無理っぽい。ほぼ戦意喪失。

8/13 穂高岳山荘 〜 前穂高岳 〜 上高地

奥穂高岳より。手前から焼岳、乗鞍岳、御嶽山。
ジャンへ向かうファイトはすっかりなくなっていた。いかにラクして下界へ下りるか考えていた。コンビニが懐かしい。しかし重太郎新道も1700m下って行かなければいけない。事前の準備、体調、気合の入り方などすべて昨年より劣っている。油断大敵。
山並。きれい。
ジャンダルム3163m。頂上に人が立っている。あそこは馬の背という長谷川ピークより激ヤバなナイフリッジを越えないと行けない。
イワギキョウ。
吊尾根の道。今年は韓国人のツアー登山客が多くそのうち1人がルートを外して花の写真を撮っている。こいつはけしからん。自然保護に反するし非常に危険だ。意を決して注意することにした。韓国人は日本人と同じくらい英語は下手だと聞いていたがはたしてボクのインチキ英語通じるか? なるべく穏やかに
私 「You must not away route・・ 」
韓国人 「I'm sorry. I'm Korean. I like flower・・ I like this・・ 」
私 「OK, OK・・ We have to save natural・・ 」
本来動詞のところに副詞がきたり名詞と形容詞がごっちゃになったが韓国人はよく納得して飴を一つくれた。この人は純粋に山が好きではるばるやってきたようだ。
前穂高岳より奥穂〜槍の大観。以前来たとき晴れていたのは涸沢〜北穂南稜の中腹まで。槍ヶ岳は見えなかったし前穂高岳もガスの中だった。なのでこの角度から見るのは初めて。素晴らしい景色にしばらく動けなくなってしまった。
焦点距離、角度をちょっとずつ変えて撮影。たっぷりご覧あれ。
前穂高北尾根。クライマーがいる。

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前穂高岳から猛烈な下りで上高地へ向かう。膝が心配だったがマッターホルンで受けた催眠術がまだ効いているようだ。多少痛みはあるものの無事下山。重太郎新道の途中にも息を飲むような景観があったが残念ながらバッテリーが切れていた。上高地の自然探勝路は小さな尾瀬といった感じでなかなかいい。背後には穂高連峰がドカーンと聳えている。河童橋は登山者と観光客で賑わっていてシャモニーを思いだす。穂高連峰は2日前より高く見え観光客も歓声をあげていた。あの稜線を歩いてきたのだ。

 

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